日常生活やスポーツその他すべての動作の土台となる
「姿勢」「動き」
を獲得するための
エクササイズと考え方のことです。
このページの目次:
「トレーニングをしているのにパフォーマンスが上がらない……」
「それどころか、ケガをしてしまう……」
「治療をしても痛みが再発してしまう……」
「教科書通りの指導をしても成果が出ない……」
「子どもたちがすぐに『疲れた』という……」
これらの言葉は、現場で指導しているトレーナー、病院で治療に携わる理学療法士、治療に携わる柔道整復師、子をもつ親などから実際に聞いた内容です。
なぜこんなことが起きているのでしょうか?
これは、人の身体の基本機能と言われる「姿勢と動き」が低下しているからであると考えられています。
一見関係ないように思える ”基本機能とケガ” や ”基本機能とパフォーマンス” の関係。なぜ基本機能が低下するとなぜ先ほどのような問題が発生するのかは、人の身体を木に例えるとイメージしやすくなります。
木は、たくさんの葉っぱを生い茂らせるためには、幹を太くしてたくさんの枝を作ります。太い幹を支えるためには、地面の中にしっかりと根を張らせます。そしてその根は良い土壌の中で育ちます。
裏を返せば、幹がしっかりしていなければ葉っぱは育ちませんし、根っこが張られていなければ幹がすぐに倒れてしまいます。また土壌が腐っていれば根っこが育たず木全体に栄養を与えることができません。
これは人の体にも同じことが言えます。
人を木に例えると、葉っぱは ”パフォーマンスや日常生活動作” 、木の幹は ”基礎体力や筋力” 、それを支える根っこは ”姿勢や動き” 、土壌は ”生活環境” にあたります。
パフォーマンスを高めたければ、体力が筋力も高める必要があり、その動きに耐えうる適切な姿勢とスムーズな動きが求められます。そしてその姿勢と動きは、生活環境生に基づいた日々の生活習慣の中で作られていくのです。
体力や筋力がなければパフォーマンスは上がらず、崩れた姿勢で非効率な動きをしていれば身体はすぐに疲れてしまい、ケガをしてしまいます。そして、日々の生活での活動が減ってしまったり偏った身体の使い方をすることで姿勢や動きは崩れていきます。
ということは、土壌に当たる生活環境が崩れていくとどうなってしまうのでしょうか?そして現在の生活環境はどうなっているのでしょうか?
技術の発展による恩恵を受け、人々の生活環境が大きく変化しました。
利便性の向上で言えば、エスカレーター・エレベーター昇り降りができるようになりました。車や電車の発展により長距離移動が楽にできるようになりました。
通信技術の向上で言えば、パソコンやスマートフォンを通じてどこでも仕事ができるようになりました。
ですが、良いことばかりではありません。
パソコンの前でじっとしていることで長時間悪い姿勢ままになっていることが多くなりました。歩くことも減りました。
テレビゲームができたことで、子どもたちは外で体を動かして遊ぶ機会が減りました。また、外遊びの危険性が叫ばれ、公園や学校からは遊具が撤去されてしまいました。
このように、様々な要因から、人は体を動かす機会が減ってしまったのです。
例えば、子どもたちが一日に歩く平均歩数をデータ取りした研究では……1987年では約12000歩だったものが、1993年には約8000歩、2000年には約4900歩、2007年にはなんと3900歩まで減ってしまったのです。
大人も同じように歩数が減ってしまっていることが考えられます。
日常生活の中で基本機能が使われなくなり、その結果として、日常生活の中で肩こりや腰痛に悩み、健康のためにはじめたスポーツでケガをしてしまう人が増えてきています。これが先ほど紹介したことの大きな要因の1つと考えられています。
利便性の向上による運動量の減少
パソコンやスマホによって姿勢が悪化
子どもたちの遊び場の減少
では、今から便利な環境を手放すことはできるでしょうか?車や電車を使わずに全て歩いて移動できるでしょうか?パソコンやスマホを使わずに生活できるでしょうか?これは不可能なことです。つまり、生活環境という土壌がよくなることは期待できないのです。
だからこそ、コアコンディショニングを通じて 根っこ = 姿勢と動き に直接アプローチをすることが必要なのです。
「生活環境の変化によって失われつつある姿勢と動きを取り戻すことが必要なのは分かった。そしてそのためにコアコンディショニングをやるべきなのも分かった。ではなぜコアコンディショニングでなければいけないのか?」
数あるメソッドの中で、コアコンディショニングである必要はあるのでしょうか。答えはYES。
なぜなら……コアコンディショニングは「発育発達過程に沿って進められるエクササイズ」だからです。
姿勢と動きを取り戻すことができる秘密は発育発達過程にあるのです。
赤ちゃんがお腹の中に宿ってから生まれて立って歩けるようになるまでの過程を「発育発達過程」としています(↑にある階段の図をご覧ください)。赤ちゃんは生まれた時には泣くことしかできませんが、発育発達過程を通じて約1年後には立って歩けるようになります。しかもこれは、誰にも教わることなくできるようになります。
つまり、赤ちゃんはこの過程で少しずつ、立って歩けるようになるための機能を身に付けているのです。
では、具体的に発育発達過程の中でどのような機能を身に付けているのでしょうか?
例えば、赤ちゃんが生まれて最初におこなう「泣く」という動作。赤ちゃんは泣くことによってインナーユニットを働かせ、腹部の安定性を獲得しています。
例えば、「うつ伏せ」の状態で肘で体を支え、手を伸ばしてものを触ろうとする動作。ここでは、脊柱を伸展力を高め肩甲帯の安定性を獲得しています。
例えば、「四つ這い」でハイハイをする移動動作。股関節・肩甲帯の機能を向上させていきます。また、脊柱を床に付けずに移動を行うことで体幹の空間での安定性も向上させています。
すべてはご紹介できませんが、このように1つ1つの動作の中で「真っすぐ立って歩く」ための機能を獲得しています。
ということは、この過程を大人である私たちが意図的に行うことで「真っすぐ立って歩く」ための機能を身に付けることができるはずです。記憶にはなくとも誰もが赤ちゃんの時にこの過程を通ってきているので、大人になってから行う過程は ”再学習” なのです。そしてこの過程を体系立ててエクササイズに落とし込んだのがコアコンディショニングです。
ここまでのお話で、「コアコンディショニングがどんなものなのか」「なぜ必要なのか」は理解していただけたと思います。では実際に、赤ちゃんのさまざまな動きをどのようにエクササイズに落とし込めばよいのでしょうか?
”緩めて姿勢に整え”、”その状態で安定させて”、”スムーズに動く”。この3つの順番でエクササイズを行っていくことで効果的に基本機能を高めることができます。
赤ちゃんはお母さんのおなかの中で羊水に浮いて、重力の影響をあまり受けずにリラックスしています。ストレッチポールに体をあずけ、ゆっくりと呼吸をしていくとからだの筋肉が緩んでいきます。
私たちは日常生活の中での癖やお決まりの姿勢や動作によって特定の筋肉が緊張しアンバランスになっています。
緊張している筋肉をゆるめアライメント(骨の配列)を整え赤ちゃんが生まれてきたときのように歪みのない状態にするエクササイズがコアリラクゼーションです。
赤ちゃんはなぜ泣くのでしょうか?
私たちは泣くということをコアのエクササイズと捉えます。赤ちゃんは大きな声で泣いてしっかり呼吸することでコアの筋肉(インナーユニット)を鍛えているのです。
泣くことを繰り返しながら、寝返りやハイハイをするためのコアの強さ(安定性)をつくっていきます。
現場では、呼吸を活用したエクササイズや、体感を安定させた状態でのエクササイズを行います。
泣くことによってコアが鍛えられてきたら、次に動きの中で上手にコアを使うことを覚えます。
寝返り : からだを一本の軸として回る
うつ伏せ : 背中を反る動作で背中や肩周りを鍛える
ハイハイ : コアをうまく曲げ伸ばし前に進む
よつばい : 肩関節、股関節でしっかりと体重を受け る
お座り : 背骨や骨盤でしっかりと体を支える
これらの動きをエクササイズに落とし込み、動きづくりを行います。
コアコンディショニングすべての人の土台にアプローチするため、現場で活用するとたくさんのメリットがあります。
エクササイズはパッケージ(一連の流れ)になっているので、簡単に指導できます。また、指導のガイドラインが設定されているので、初めての方も安心して指導できます。
再現性とは、「いつ・どこで・誰が指導しても高い効果が望める」ということです。そのため、指導歴や指導相手にかかわらず、高い効果が期待できます。
姿勢と動きは、日常生活やスポーツ動作のベースとなります。そのため、コアコンディショニング以外のメソッドと合わせて活用することで相乗効果が見込めます。
現代が抱える問題とそれを解決するコアコンディショニングについて、ご理解いただけたでしょうか?
もしここまでの内容で「コアコンディショングを学んで現場の指導で使いたい!」と思ってくださったら、コアコンディショニングについて学べるセミナーのご受講をオススメします。
書籍やyoutubeなどの動画を見るだけでも、見よう見まねで指導できるかもしれません。ですがそれではコアコンディショニングの効果を引き出すことはできません。なぜなら、コアコンディショニングはシンプルなメソッドゆえに、指導の原則を理解し適切に言葉がけを行うことで最大限の効果を発揮するからです。
みなさまの現場ではぜひ、効果的にコアコンディショニングを指導していただき、クライアントさま・患者さまのサポートにお役立ていただきたいと思っております。
コアコンディショニングの指導法を学ぶセミナーは、一般財団法人 日本コアコンディショニング協会(JCCA)が開催しています。
JCCAは2003年に団体を設立し、会員数3600名、延べ受講者数は67000人。パーソナルトレーナー・フィットネスインストラクター・アスレティックトレーナー・理学療法士・柔道整復師・鍼灸師・キッズ指導者・シニア指導者・教員等さまざまなバックグラウンドの方にご受講いただき、現場で活用いただいております。
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